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コラム

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【PTFE溶着事例】磁石をフッ素樹脂で密封!耐薬品性・防錆性を高める新技術

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薬液環境で磁石が劣化?よくある課題とは

化学工場や医薬品製造現場など、薬液や湿気の多い過酷な環境では、
使用部品に高い耐久性が求められます。
特に「磁石」は、非接触で使える便利な部品で
固定・攪拌といった多用途で使用されていますが、
実はさまざまな課題も抱えています。

例えば、以下のようなお悩みはありませんか?

  • 使用している磁石がすぐに腐食してしまう
  • 表面に薬液や異物が付着しやすい
  • 汚れが落としにくく、メンテナンスに手間がかかる
  • 長期使用に耐えられず、頻繁に交換が必要

とくに、強酸・強アルカリや有機溶剤などの薬液環境では、
磁石は劣化しやすく、磁力や機能を十分に発揮できない場合もあります。

こうした課題に対し、陽和では新しい手法をご提案しています。

解決策:「磁石をフッ素樹脂で密封する」という新発想

フッ素樹脂は、高機能素材として医療や半導体分野でも活躍する素材。
これを磁石の外側に「溶着」して「密封」することで、表面をしっかりと保護し、
薬液環境に強い磁石へと生まれ変わらせることができます。
この方法は、従来の「フッ素コーティング」や「カバー取り付け」とは異なり、
一体構造で密着することで、剥がれにくく、より高い耐久性・安全性を実現できます。

フッ素樹脂とは?高機能素材の特徴と種類

フッ素樹脂は、フッ素を含むプラスチックの一種で、高機能を持つ素材です。
英語では、fluororesin や fluoropolymer などと表記されます。
代表的な種類には、PTFEやPFAなどがあり、
以下のような特性を持ちます。

  • 耐熱性:高温環境でも変形しにくい
  • 耐薬品性:多くの化学薬品に対して優れた耐性を発揮
  • 低摩耗性:滑りやすい特性で摩耗が少ない
  • 非粘着性:表面に汚れがつきにくく、清掃性◎

もっと詳しいフッ素樹脂の特性はこちらから
フッ素樹脂とは 詳しくはこちらから新しいウィンドウで開きます

これらの特性を活かすことで、
汚れがつきにくく」「腐食しにくい」「洗浄しやすい」といった
理想的な部品が実現可能になります。

「フッ素コーティング」と「PTFE溶着密封」の違い

混同されがちですが、「フッ素コーティング」がありますが、
今回ご紹介している包む(PTFE溶着)とは構造も性能も大きく異なります。

フッ素樹脂コーティングとPTFE溶着密封の比較表

特徴 フッ素コーティング PTFE溶着密封
膜の厚み 数ミクロン程度の薄膜 数mm単位の厚みでしっかり保護
密着性 コーティングによって差があり 一体構造だが、
フッ素樹脂と磁石は接合していない
耐薬品性 劣化で性能低下 長期的に安定している
加工制約 基本形状に依存 加工形状に応じた設計が必要
(磁石・サイズ・形状に制約あり)

ポイントは「一体化」構造
薄くつけるのではなく、磁石を丸ごと包んで溶着することで、
剥がれや欠損のリスクを大幅に低減できます。

PTFE溶着とは?フッ素樹脂を接合する技術

「PTFE溶着」とは、フッ素樹脂同士を熱と圧力のみで接合する技術です。
接着剤や溶剤を使わず、薬液環境でも高い安全性・密着性を実現できます。

技術の特徴

  • 接着剤不使用:薬液が触れる環境でも安全・安心
  • 剥がれにくい:部品と一体化した構造で密着性◎
  • 柔軟な対応が可能:金型不要で、小ロット・試作にも最適

陽和では、フッ素樹脂の切削加工から溶着まで自社で一貫で対応。
使用条件や形状に合わせたオーダーメイド対応が可能です。

PTFE溶着 詳しくはこちら新しいウィンドウで開きます

フッ素樹脂ベローズは、以下の特性を持ち、さまざまな環境で活躍します。

  • 耐薬品性(=高クリーン性):
    酸・アルカリ・有機溶剤に侵されず、腐食や不純物の溶出がないため、
    クリーンルーム環境や薬品を扱う現場でも安心して使用可能。

フッ素の耐薬品性 詳しくはこちら新しいウィンドウで開きます

  • 柔軟性
    ベローズ構造により、機械の動きを妨げずに自由に伸縮し、 繰り返しの動作にも耐える。

フッ素樹脂の柔らかさについて 詳しくはこちら新しいウィンドウで開きます

  • 非粘着性
    表面に汚れや異物が付着しにくく、洗浄が容易。 食品工場や医療機器など、清潔さが求められる場面でも活躍。

フッ素の非粘着性について 詳しくはこちら新しいウィンドウで開きます

一般的なベローズカバーの特徴はこちら

【切削加工事例】フッ素樹脂ベローズで機器を守る 詳しくはこちら新しいウィンドウで開きます

PTFE溶着磁石の性能とメリット

PTFE溶着によって完成した磁石は、
見た目はフッ素樹脂の成形品になりますが、性能は段違いです。
表面をPTFEで密封することにより、
磁石の長所(強度・磁石)とフッ素樹脂の特徴(耐薬品性・非粘着性)”を両立。
以下のような機能性を備えています

  • 高い耐薬品性

内部の磁石はPTFEにしっかり密封されており、
強酸・強アルカリ・有機溶剤など厳しい環境でも性能を維持

フッ素の耐薬品性 詳しくはこちら新しいウィンドウで開きます

  • 剥がれない構造

一般的なコーティングと違い、
フッ素樹脂自体を溶着して一体化しているため、
長時間の使用でも剥がれや割れの心配がありません。

  • 非粘着性による清掃性アップ

表面に薬品や粉体が付着しにくく、サッとふき取るだけで清掃完了。
洗浄の回数や手間を削減できます。

導入事例:化学・医薬・半導体業界での活用例

PTFE溶着によって実現したフッ素樹脂に包まれた磁石は、
さまざまな業界で採用が進んでいます。
ここでは代表的な用途をご紹介します。

化学・薬品製造工場

使用例:マグネットポンプのインペラ固定用磁石など

  • 酸やアルカリが飛散する設備では、金属表面の腐食リスクが非常に高い
  • フッ素樹脂で包むことで、薬液の浸食や反応を防止
  • 定期的な交換頻度が下がり、コストメリットも大
  • 磁石の位置精度もしっかり制御し、性能もUP!

バイオ・医薬品業界

使用例:撹拌子(スターラー)としての磁石

  • 高純度環境が求められる医薬品製造では「金属粉やサビ」は大敵
  • フッ素樹脂の非粘着性・洗浄性・クリーン性が評価されています

クリーンルーム・半導体製造ライン

使用例:固定部品やパネルの着脱機構、位置決め磁石

  • 工具を使わずに磁力でパーツを脱着したいが、金属むき出しでは不安
  • フッ素樹脂化により、異物発生のリスクの低減しながら脱着が可能
  • 滑りやすいPTFEの特徴が摩耗・摩擦による発塵を最小限に

陽和のPTFE溶着技術が選ばれる理由

陽和では、難加工材であるフッ素樹脂の加工・接合を、
自社で一貫で対応。以下のような強みが評価されています。

専用加工設備を完備

NC設備・マシニングセンター・溶着機などを社内に保有し、
切削~溶着までワンストップで対応。
樹脂の精密切削加工はここが違う!! 特集ページはこちらから新しいウィンドウで開きます

カスタム形状対応

磁石の形状や用途に応じて、加工いたします。
複雑な形状の加工実績も多数。

高度なフッ素樹脂知見

フッ素樹脂の加工に特化した製造実績を積み重ねており、
素材特性・用途別の加工ノウハウが豊富。
素材選定からご相談いただけます。

磁石以外にも広がるPTFE溶着の応用例

PTFE溶着は、磁石だけに限らず、次のような用途にも広がっています。

  • 中空構造の樹脂部品

耐薬品性が必要な流路部品など、従来の成形では難しかった構造も実現可能
PTFE中空ボール 詳しくはこちらから新しいウィンドウで開きます

  • 金属部品の樹脂化

金属の強度とフッ素樹脂の表面特性を組合せ、耐蝕性と剛性の両立が可能
部品を一体化で交換頻度を「超」削減 詳しくはこちらから新しいウィンドウで開きます

お問い合わせ・試作依頼はこちらから!

「この磁石、フッ素樹脂で密封できますか?」
「薬品に強い磁石を探しているのですが…」
「クリーンルームでも使える固定具が欲しい」
など、具体的なご相談・試作のご依頼など対応可能です
用途・形状・数量など、何でもお気軽にお問合せください

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フッ素樹脂加工のスペシャリストがお客様の疑問・悩みを解決します。

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