残留応力による寸法変化を抑制するアニール技術
樹脂のアニール? 聞きなれない言葉かもしれませんが、高精度の加工には、不可欠な工程です。
アニール処理とは、成型後の樹脂が冷却する過程で生じた内部歪みを取り除く、熱処理のことです。フッ素樹脂をはじめ、PEEKなどの高機能樹脂まで、その樹脂の特性に応じた温度にてアニール処理を実施します。
アニール処理を行なうとこんなに違います!
複雑形状の部品または薄膜形状の部品を精度良く加工するには高価な機械だけでは不十分です。一例としてベローズ作製時の工法の概略を説明いたします。購入素材を切削加工する一般的な工法と異なり、原料の選択~成形を行った後、粗加工とアニール処理を繰り返し徐々に内部応力を緩和します。最後に仕上げ加工を実施するまでの工法の複雑さが御理解いただけると思います。
当社の加工品は寸法精度はもちろん、納入後の経時変化まで配慮した製法にて製作されます。
樹脂切削部品工法の相違
- 一般工法
- 素材購入
- 仕上げ
- 弊社工法
- モールド成形
- 完成素材
- 粗加工
- アニール処理
- 仕上げ
樹脂切削ベローズ経時変化の概念図
- 一般工法
- 弊社工法
- 内部応力の影響で経時変化により歪みが発生する
- 適正な工法を取ることで経時変化の抑制が可能
得意な材質
基本的にすべての樹脂に対応しますが、コストメリットなど含めまして下記の素材はお客様の満足度が高いと思われます。
フッ素樹脂(PTFE、PFA、PCTFE、PVDF)
PI(ポリイミド)
PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)
アニール処理のコラム記事があります!アニール処理を行っていないからこそ起きる問題点や
陽和ならではの解決法など紹介していますので是非読んでみてください↓