【フッ素樹脂の耐薬品性】どんな薬品にも耐えうるフッ素の強さ

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【フッ素樹脂の耐薬品性】どんな薬品にも耐えうるフッ素の強さ

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【フッ素樹脂の耐薬品性】どんな薬品にも耐えうるフッ素の強さ

耐薬品性でこんなお困りごとないですか?

  • 樹脂が常に薬品に触れる環境で使用したい
  • 樹脂が薬品で劣化する
  • 樹脂が薬品で溶け出す
こんなお困りごとないでしょうか?
こんなお困りごと、フッ素樹脂の耐薬品性なら解決できるかもしれません。

耐薬品性でおなじみフッ素樹脂とは?

フッ素樹脂とはフッ素原子を含むプラスチックの総称でPTFEやPFAなどの9つの種類があります。
耐熱性や耐薬品性、低摩擦性などの優れた特性を持つため、半導体製造装置や化学プラントなどあらゆる業界で幅広く利用されています。


フッ素樹脂の耐薬品性は?

耐薬品性とはアルカリ、酸類、有機溶剤などの薬品に対しての耐久性のことです。
これらの薬品に対して溶けたり、膨張したり、反応しないことを耐薬品性があるといいます。
下記の表にまとめたものが主なフッ素樹脂の耐薬品性です。

 

 

PTFE

PFA

FEP

ETFE

PVDF

PCTFE

アルカリ

溶剤

        ★:非常に優秀 ◎:優秀 〇:秀 △:可 
このようにフッ素樹脂は優れた耐薬品性を示します。
しかしながら、例外となる薬品として次に記すものがあります。

・溶融状態のアルカリ金属(ナトリウム、カリウム、リチウムなど)
・高温でのフッ素ガス及び高温で活性のフッ素ガスを出す化合物(ClF3、OF2)
・樹脂の連続使用温度の上限(260℃)近いところでは、例外的に高濃度の薬品と反応する。薬品例として、80%KOH、B2H6のような金属水素化合物、アンモニアなどがある。
・高温、高圧力下では、高濃度硝酸にも徐々に侵される。
※JFIA(日本フッ素樹脂工業会)フッ素樹脂ハンドブックより転載

他樹脂の耐薬品性は?

次に主な汎用樹脂とエンプラの耐薬品性について記します。

≪汎用樹脂≫
【PP】
弱酸には強いが一部の強酸には弱い
強アルカリ、弱アルカリには強い
有機溶剤ではアセトンとベンゼンには強いがエステルには弱い
【PVC】
弱酸には強いが一部の強酸には弱い
強アルカリ、弱アルカリには普通
有機溶剤ではアセトン、ベンゼン、エステルのいずれにも弱い

≪エンプラ≫
【PA】
弱酸には普通だが強酸には弱い
強アルカリ、弱アルカリには普通
有機溶剤ではアセトン、ベンゼン、エステルのいずれにも強い

【POM】
一部の弱酸に弱く、強酸にも弱い
強アルカリ、弱アルカリには普通
有機溶剤ではアセトン、ベンゼン、エステルのいずれにも強い

耐薬品性がないわけではありませんが、フッ素樹脂ほどの優秀さはないことが分かります。

耐薬品性はどんな場面で使用される?

・酸やアルカリ、有機溶剤を使用する場面
・汎用樹脂やエンプラでは薬品に反応してしまい、劣化してしまう場面
金属では腐食してしまうような場面

耐薬品性を活かした製品事例は?

・薬液の流量を制御するダイヤフラム


・薬液を流す配管で使用されるパッキン

・薬液から内包物を保護するベローズ

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